読書リスト(2019年8月)

この記事は、ぼくが先月チェックしたブックリストです。
実際に買ったり読んだりした本へのコメントは、下記noteに掲載しています。

おどりのようなもの|seshiapple|note

noteでは、地方や教育、キャリア、批評などについても書いています。
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ヤン=ヴェルナー・ミュラー『ポピュリズムとは何か』
"古今の様々なポピュリズム現象やポピュリストの論理を緻密に分析し、「人民を代表するのは自分たちだけだ」という反多元主義的な語りに注"


ヤン=ヴェルナー ミュラー『試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想(下)』
"冷戦下でソ連社会主義社会民主主義キリスト教民主主義が三つ巴に展開し、「六八年」を機に文化変"


ヤン=ヴェルナー ミュラー『試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想(上)』
"第一次大戦ロシア革命を機に民主主義の新たな実験が始まり、それらが第二次大戦によって挫折させられ"


ウーテ・フレーフェルト『歴史の中の感情 失われた名誉/創られた共感』
"“感情”は、その形や意味を変えながら「文化的な記憶」として歴史の中に保存されてきた。感情史研究の第一人者である"


ブライアン・カプラン『大学なんか行っても意味はない?――教育反対の経済学』
"知力、協調性、仕事への姿勢についてのお墨付きを与えることにある」というシグナリングの考え方にある"


仲正昌樹『増補新版 モデルネの葛藤』
"デカルト、カント、フィヒテヘーゲルの正統派哲学に抗した、デリダの“脱構築”の先駆者たち、ヘルダー、シラー、ヘルダリン、シュレーゲル"


マッツィーノ・モンティナーリ『全集編者の読むニーチェ―グロイター版全集編纂の道程』
"ナチスに利用されたニーチェ、妹エリーザベトによる私物化…。著者モンティナーリらのイタリア語訳"


エリック・R・カンデル『なぜ脳はアートがわかるのか 現代美術史から学ぶ脳科学入門』
"脳、前衛芸術に挑む。絵画を見て、それを「よい」と思うとき、脳では何が起こっているのか。複雑怪奇な現代アートが「わかる」とはどういうことなのか"


津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』
"「人間創りに参加してほしい」カウンセラーのJJは年齢性別さまざまな4人の引きこもりを連携させ、あるプロジェクトを始動する――!"


松野弘『講座 社会人教授入門:方法と戦略』
"ベストセラー『大学教授の資格』で世に大学教授のあるべき姿を問い、「社会人教授」研究の第一人者である著者が満を持して、社会人から大学教授になるための実践編を著した"


ヤニス・ヴァルファキス『わたしたちを救う経済学──破綻したからこそ見える世界の真実』
"ブレグジットに揺れるヨーロッパ、その危機の原因を三つの歴史的な出来事(ブレトンウッズ会議"


ヤニス・バルファキス『黒い匣 (はこ) 密室の権力者たちが狂わせる世界の運命――元財相バルファキスが語る「ギリシャの春」鎮圧の深層』
"EUの権力と緊縮政策に抗う著者の熱い思いが込められた本"


宮内悠介『偶然の聖地』
"国、ジェンダーSNS―ボーダーなき時代に、鬼才・宮内悠介が届ける世界地図。本文に300を超える「註」がついた、最新長編小説"


佐久間裕美『真面目にマリファナの話をしよう』
"日本人が知らない、合法化にいたるまでのアメリカの長い長い歴史と、解禁後のいまを追ってアメリカ大陸を西へ東へ"


山口裕之『語源から哲学がわかる事典』
"114の基本的な哲学用語の語源にさかのぼって、意味の推移、翻訳、文脈などを解説しています。「用語」からスタート"


酒井隆史『完全版 自由論: 現在性の系譜学』
"二〇〇〇年以降の危機的状況を、権威主義リベラリズムとして読み解く斬新な考察を大幅に増補した決定版"


久保明教『ブルーノ・ラトゥールの取説』
"近代的諸前提を絶えず相対化するがゆえに捉えがたいラトゥールの議論を、非還元主義からアクターネットワーク論、存在様態論へと至る一貫した知的探求として捉え直し"


木皿泉『ぱくりぱくられし』
"創作の秘密、影響を受けた作品などをつづったPR誌「スクリプタ」人気連載を待望の単行本化。伝説のドラマ「すいか」に通じる作品が、今から30年以上前に生まれ"


伴名練『なめらかな世界と、その敵』
"ソ連アメリカの超高度人工知能がせめぎあう改変歴史ドラマ「シンギュラリティ・ソヴィエト」、未曾有の災害に巻き込まれた新幹線の乗客たちをめぐる書き下ろし「ひかりより速く、ゆるやかに」"


ギャレス・デイル『カール・ポランニー伝』
"名著『大転換』の著者にして近年再評価著しい経済人類学者カール・ポランニーの初の評伝。市場経済の最もオリジナルな理解者が生涯をかけて追究した経済の在り方を問う"


トム・ニコルズ『専門知は、もういらないのか――無知礼賛と民主主義』
"エンターテイメントと化したニュース報道、お客さま本位の大学教育。無知を恥じない態度は、トランプ大統領"


千葉雅也『アメリカ紀行』
"サバティカル(学外研究)で訪れたアメリカの地で、次なる哲学の萌芽は生まれるのか。聖なるもの、信頼、警報、無関係、分身、二人称―32のvariationsで奏でるアメリカ、新しい散文の形"


ジュリア・アナス『徳は知なり: 幸福に生きるための倫理学』
"帰結主義や義務論と並ぶ現代倫理学の一大潮流にして、いま俄然注目を浴びる徳倫理学。しかし肝心の「徳」とは一体何か。本書は、「徳」「幸福」「徳と幸福の関係」"


アントニオ・ダマシオ『進化の意外な順序』
"太古の単細胞生物から、神経系の構築、感情や意識の出現、そして創造性へ――「ソマティック・マーカー仮説」をはじめ、脳と心の理解を主導してきた"


ミシェル・ウエルベック『セロトニン』
"巨大生化学メーカーを退職した若い男が、遺伝子組換えや、過去の女性たちへの呪詛や悔恨を織り交ぜて語る現代社会への深い絶望"


ニック・クドリー『メディア・社会・世界:デジタルメディアと社会理論』
"デジタル化が進むなかで、メディアと日常生活、権力、社会秩序、民主主義をめぐる分析のための新たな視座やツール"


マルクス・ガブリエル、マイケル・ハート、ポール・メイソン『資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐』
"資本の抵抗によって人々の貧困化と民主主義の機能不全を引き起こした"


田中佳祐『街灯りとしての本屋 11書店に聞く、お店のはじめ方・つづけ方』
"本に魅せられ、小さく小さくはじめた街の本屋11店舗の店主が、具体的な事例を交えながら、これまで、そしてこれからのことを語ってくれます"


フィリップ・マティザック『古代ローマ旅行ガイド』
"タイムスリップして古代ローマを訪れるなら? そんな想定で作られた前代未聞のトラベル・ガイド。必見の名所・娯楽ほか情報満載。カラー頁多数"


フィリップ・マティザック『古代アテネ旅行ガイド』
"古代ギリシャに旅行できるなら何を観て何を食べる? そうだソクラテスにも会ってみよう! 神殿等の名所・娯楽ほか現地情報満載。カラー図版多数"


ウィリアム・バーンスタイン『交易の世界史 上』
"絹、スパイス、砂糖……。新奇なもの、希少なものへの欲望が世界を動かし、文明の興亡を左右してきた。数千年にもわたる交易の歴史を一望する試み"


imdkm『リズムから考えるJ-POP史』
"小室哲哉MISIAm-flo中田ヤスタカBase Ball BearKOHHサカナクション三浦大知、そして宇多田ヒカル"


ジム・アル=カリーリ『エイリアン──科学者たちが語る地球外生命』
"いるとすればそれは極限環境下の微生物か、あるいは人智を超える無機質な知性体か──"


フランコ・ベラルディ(ビフォ)『フューチャビリティー: 不能の時代と可能性の地平』
"民主主義の夢が潰えた不能の時代にわれわれは何をすべきか。自動化された記号資本主義に抗う"


ウォルター・シャイデル『暴力と不平等の人類史―戦争・革命・崩壊・疫病』
"平等化に有効だった戦争と革命は、20世紀の現象だった。21世紀の私たちはいかにして平等化を実現するのか?"


バーナード・ウィリアムズ『道徳的な運: 哲学論集一九七三~一九八〇』
"功利主義やカント主義など、抽象的で非人格的な視点から道徳的判断を下す体系的倫理学理論を批判し、行為者自身が個人的な観点から道徳的判断を下さねばならないと主張"


金萬智男『私、海の漁師になりました。:就業ナビ&成功事例』
"元・新聞記者から漁業者に転身した人(静岡県網代/定置網)や水族館飼育員を経て漁師の修行をして独立した人(神津島/1本釣り)"


日暮泰文『のめりこみ音楽起業―孤高のインディペンデント企業、Pヴァイン創業者のメモワール』
"非メインストリームに生きよ 「のめりこんだら、それを仕事にしよう!」こんな時代こそ、自由に生きる"


伴名練『なめらかな世界と、その敵』
"ソ連アメリカの超高度人工知能がせめぎあう改変歴史ドラマ「シンギュラリティ・ソヴィエト」、未曾有の災害に巻き込まれた新幹線の乗客たち"


ブルーノ・ラトゥール『地球に降り立つ: 新気候体制を生き抜くための政治』
"グローバルでも国家でもなく、地球規模の政治体系のもとで、人類を近代の呪縛から解き放ち、人類を「地球に降り立たせる(Down to earth)」こと"


平倉圭『かたちは思考する: 芸術制作の分析』
"セザンヌからスミッソンに至る近現代美術,ゴダールの3D映画,トンネル工事の記録写真,そして同時代の演劇やダンスまで,多様なジャンル"


アナ・チン『マツタケ――不確定な時代を生きる術』
"マツタケをアクターとして、人間と人間以外のものの関係性、種間の絡まりあいをつぶさに論じ、数々の賞にかがやいたマルチスピーシーズ民族誌の成果を、ここにおくる"