読書リスト(2018年9月)


中尾佐助『栽培植物と農耕の起源』
"ムギやイネは、私たちの祖先の手で何千年もかかって改良に改良を重ねられてきた。イネをはじめ、ムギ、イモ、バナナ、雑穀、マメ、茶など人間生活と切り離すことのできない栽培植物の起源を追求"

木村大治『見知らぬものと出会う ファースト・コンタクトの相互行為論』
"SF作品を渉猟し、著者自身によるフィールドワーク、文化人類学、霊長類学、相互行為論、分析哲学などの知見を縦横無尽に参照して、コミュニケーションの成立条件を考察"

森博嗣 『読書の価値』
"著作発行累計1600万部を誇る人気作家が、並外れた発想力とアウトプットを下支えする、読書の極意を明らかにする。本選びで大事にすべきただ一つの原則とは? 「つまらない本」はどう読むべきか?"

更科功『絶滅の人類史 なぜ「私たち」が生き延びたのか』
"700万年に及ぶ人類史は、ホモ・サピエンス以外のすべての人類にとって絶滅の歴史に他ならない。彼らは決して「優れていなかった」わけではない"

菊地浩平『人形メディア学講義』
"『トイ・ストーリー』のオモチャたちはなぜ見られてはいけないのか。リカちゃんはなぜ太らないのか。人形は捨てなければいけないのか。なぜ人形とホラーか―こんな素朴な問いが人形文化への招待状となる"

山本貴光『投壜通信』
"ドリトル先生や数学など多彩なテーマから広がるブックガイド、10年の時を経て堂々完成の思想誌クロニクル、一味違う稲垣足穂論に珍しく自身を綴ったエッセイ、書き下ろし(少なからず)まで、どっさり揃いました"

坪内祐三『私の体を通り過ぎていった雑誌たち』
"1960~80年代。雑誌が一番輝いていた、あの時代。小学生の頃から「雑誌小僧」だった著者による、百科全誌的思い入れクロニクル"

小谷野敦『江藤淳と大江健三郎』
"大江健三郎江藤淳は、戦後文学史の宿命の敵同士として知られた。その足跡をたどりながら日本の文壇・論壇を浮き彫りにするダブル伝記。(大澤聡)"

平芳裕子『まなざしの装置 ―ファッションと近代アメリカ―』
"雑誌、絵画、小説、パターン(型紙)、ディスプレイ、展覧会…多様なメディアの分析を通してファッションと「女性的なもの」の結びつきを明らかに"

ダニエル・ピンク『When 完璧なタイミングを科学する』
"幸福度が50歳で最低になる秘密、午前中が論理的で、疲れた午後に「ひらめき」が起こる理由―。すべては「タイミング」によって解き明かされる。時間生物学によるタイムハック"

キャス・サンスティーン『#リパブリック: インターネットは民主主義になにをもたらすのか』
"SNSの浸透により危機に瀕する民主主義。正しく熟議を確保する方策とは?豊富な実証研究と憲法解釈から導き出される市民の基礎教養"

ヴィクトル・ペレーヴィン『iPhuck10』
"性交が禁じられた近未来、アルゴリズム警官に課せられたのはこの世界との対決だった―現代ロシア文学の旗手による最新にして最高の悪夢。ベールイ賞受賞の巨編"

マーク・リラ『リベラル再生宣言』
"大統領選挙での敗北は、リベラル派の自壊による必然の結末――。2016年11月の選挙直後に《ニューヨーク・タイムズ》に寄稿され、大反響を呼んだ論考を書籍化"

先崎彰容『維新と敗戦: 学びなおし近代日本思想史』
"福澤諭吉から保田與重郎丸山眞男橋川文三網野善彦まで、23人の思想家が、自分の喫緊の問題として悩んだ、近代化と戦争、維新と敗戦を軸に、日本の150年を振り返る"

『STUDIO VOICE vol.413』
"特集 Flood of Sounds from Asia いまアジアから生まれる音楽"

市田良彦『ルイ・アルチュセール――行方不明者の哲学』
"現代思想を代表するマルクス主義理論家か、妻を殺めた狂気の人か。光と闇の落差がもたらす眩暈のなかに哲学者は姿をくらます。彼にとっては、「行方不明になる」ことが「政治」であった"

レベッカ・ソルニット『説教したがる男たち』
"今や辞書にも載っている「マンスプレイニング(manとexplainの合成語)」を世に広め、#MeTooへと続く大きなうねりを準備するきっかけのひとつとなったソルニットの傑作"

ピエール・ヴィットーリオ・アウレーリ『プロジェクト・アウトノミア(自律運動) 』
"アウトノミアとは戦後期イタリアで興った自律運動である。そこに身を投じたミリタント(闘士)たちは政治的な考え方によるイタリア建築理論を繰り広げた"

小野正嗣『ヨロコビ・ムカエル?』
"笑う。踊る。叫ぶ。歌う。―分身たちの宴。わたしたちのヨロコビは来た!ついに来た!小野正嗣が初めて挑んだ、書き下ろし戯曲!"

ジェームズ・マクラクラン『コペルニクス―地球を動かし天空の美しい秩序へ』
"「すべての中心に太陽がある」―地球を太陽をめぐる惑星にし、1500年にわたって西洋人の思考を支配してきた世界観をひっくりかえしたコペルニクスの評伝"

ケン・リュウ編『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』
→めちゃくちゃ面白かった。冒頭のケン・リュウの文章はあまりにも防衛的すぎて戸惑うが、掲載されている小説も後半のいくつかのエッセイもどれも良かった。