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ハーバーマスの市民的不服従


ハーバーマスに「核時代の市民的不服従 国家の正当性を問う」という論考がある(『近代 未完のプロジェクト』所収)。

近代―未完のプロジェクト (岩波現代文庫―学術)

近代―未完のプロジェクト (岩波現代文庫―学術)

これは、1983年秋に、アメリカによる中距離核ミサイル配備に向けて巻き起こったデモを念頭においた文章であり、時事的な性格が強いものだ。

なんとなしに読んだのだけれども、あと10年くらいのうちに、この国ではデモがたくさん起きるんじゃないかと無根拠に思っていたところだったので、この文章がひどく刺さった。

時代背景をさっぴいても十分にためになる部分が多いと思うので、メモ的にあちこち引用しておく。

(デモに対する見方は)「あちこちに出没して暴れ回る少数の扇動家グループの不法行為と、道徳的根拠をもった市民的不服従に根ざす行動とが同列にされてしまい、両者の区別がつけられなくなってしまっている」


ロールズによる、市民的不服従の定義)「公になされる、非暴力による、良心に規定された、しかし違法の行動においてであり、通常はそうした行動によって、さまざまな法律の変更、または政府の政策の変更を達成することが目指される」


ロールズによる、市民的不服従を正当化しうる条件)「抵抗は、重大な不公正が起きている、明確に記述された個々のケースに向けられるものでなければならない。成果が期待できる合法的な圧力行使のさまざまな手段が試みられ、かつ可能性が尽きていなければならない。不服従の行動は、憲法秩序全体の機能を脅かすような規模となってはならない」


「市民的不服従の「権利」は、もっともな理由からの正当性と合法性のあいだのゆらぎのなかにある」


権威主義的リーガリズムは、一義的ならざる、あいまいなものが持つあの人間的実質を、民主主義的法治国家がまさにこうした実質によって滋養を得ている当の局面において、否定している」

ここまでぽちぽち打っていたところで、この文章はネット上のあちこちで引用されていることに気づいた。
以下2つのリンク先で要点をおさえることができる。